macintosh
Vol.102

26/Nov 2002
Mod 15/Dec 2002

Mobility Radeon 9000

Top > Macintosh > PowerBook G4 > Mobility Radeon 9000 ▼NAV ▼form ←Previous Next→

274_ RV250/M9 and Heatsink
274_ RV250/M9 and Heatsink

0.15μmで約5000万トランジスタ。これはPowerPC G4の3300万トランジスタ、0.18μmよりも多く、微細である。これが今回GPUとしてPowerBook G4に採用されたMobility Radeon 9000 (RV250/M9) だ。

マルチチップモジュールのE32で、Radeon本体には、金属製のヒートスプレッダーがあって、銀色に光る。メモリバスはDDRの64bitで、マザーボードの32メガとあわせ64メガバイト構成だ。NEWDeveloper Noteによるとコア、メモリクロックともに200MHzとされている。

ヒートシンクは従来よりもフィンの数が増えている。

278_ PowerBook G4 memory performance (1GHz vs. 800MHz DVI)

278_ PowerBook G4 memory performance (1GHz vs. 800MHz)

800MHzのPowerBook G4 DVIと比較したときのメモリ転送能力の比較。cachemarkで測定した。

数値はほぼクロック比分向上していた。L3キャッシュバスもほぼ理論値に近く

CPU クロックの4分の1のDDRで動作していると考えられる。

NEWDeveloper Noteを確認すると5:1の200MHzということが確認された。これはCPUのL3設定レジスタであるL3CRでも確認できる。これはPowerBook G4 800 DVIと同じだ。

279_ 2D Graphic performance with MacOS 9.2.2

279_ 2D Graphic performance with MacOS 9.2.2

MacOS 9.xで起動し、これまで同じ条件で行ってきた、日本語表示を含むモディファイされたベンチマークテストを測定した。

PowerBook G4 800 DVIを1としたときの各値の相対的性能をしめした。

従来のメジャーアップデートで経験した画期的な向上は無く、もはや2D性能は頭打ちの感さえある。また、CopyBits-Large系が7割程度の性能しかでなかった。(考察は後述)

それでも日本語テキストを操作する表示系が軒並み1.5倍の性能を示したことは特筆すべきだろう。

280_ Large size PDF image scroll test

280_ Large size PDF image scroll test

MacOS X 10.2.2のQuartz上でAcrobatのスクロールテストを行った。メインディスプレイ一杯に広げた文字主体のPDFファイルをスクロールして結果を比較している。

本体液晶画面での比較は、クロック比にとどまったが、外部にCinemadHD displayを接続し、1920×1600ドット一杯に広げた同じ書類での測定を行ったとき、68%もの改善をみた。

Cinema HD display接続時の描画のもたつきは確実に改善している。


obility Radeon 9000の実際を見ていくことにしましょう。

これまでATiのMobilityチップは同時期のハイエンドではなく、ミドルレンジのデスクトップ用チップの機能を削減したり、プロセス技術を進めることで省電力化してリリースしてきました。しかし、Moblity Radeon 9000 (RV250/M9)はRadeon 8500と同じプロセス技術のまま、機能も特に削減するこなくモバイル用製品として発表されました。4つのShader Engine、パイプライン構成も変わっていません。

実際にPowerBookに搭載されているのはマルチチップモジュールのMoblity Radeon 9000 E32でした。上位機種のS64と比較するとメモリバス幅は半分の64bitのDDRで、マザーボード上に残り32メガが搭載されています。おそらくMobility Radeon 7500のPowerBook G4 DVIと同じマザーボードを使用するためと、32メガバイト構成の867MHzの存在が影響したと考えられます。

つぎに歴代のPowerBookを測定してきたMacOS 9.2.2での結果を示します。これはMacBench 3.0を2バイト文字表示を考慮するようモディファイしたものを使用しました。

279_ 2D Graphic performance with MacOS 9.2.2

すでに9.2.2上での2D性能は十分であり、思ったほどの向上は認められませんでした。逆にCopybit-Largeテスト系の性能低下が認められます。このテストは描画命令と比較すると、転送するデータの割合が多く、CPUのキャッシュにそのデータが完全に格納できる容量であるため、ボトルネックはCPU-North Bridge部分の可能性もあります。そこでCPUおよびNorth Bridge IC、メモリ周りの性能を測定しました。

278_ PowerBook G4 memory performance (1GHz vs. 800MHz DVI)

に測定結果を掲載しましたが、ほぼCPUのクロック比分の向上を確認することができました。

心配されたMPX Busのパフォーマンスも若干改善しています。おそらく9.2.2上のグラフィックドライバーが関連していると結論づけました。

また、テキスト表示に関しては1.5倍の性能を示しています。CPU性能が色濃く反映するテストではありますが、GPU内部コアの性能向上と合わさり、良い結果を残したと考えられます。

最後に、280_ Large size PDF image scroll testを示します。

これはMacOS X上のAcrobatのスクロール性能を測定した簡単なもので、本体液晶同士を比較した場合、それほど大きな向上は認められませんでした。しかし、外部にCinema HD Displayを測定した場合、68%もの改善を認めました。

Cinema DisplayはPowerMacだけのもではありません。十分に実用に耐えるパフォーマンスをPowerBook G4は持っているといえるでしょう。

topsearchinformationbbsmacintoshmedicalnext & macos xfaqfaq for G4site maplink

アンケートフォーム

電子メールアドレス
お名前(Option)

使用OS

使用機種
ご質問、ご提案、ご意見などありましたらご記入下さい。

ページに対する感想など、誤字脱字などお聞かせ願えれば幸いです。
このHPのチェックは
今日初めて
月に1〜2度
週に数回
内容について
難しい
適度である
簡単だ
デザインは
良好
普通
変更が必要
話題について
PowerBook特化が良い
特にこだわらない
できればアンケートフォームに答えていただけると幸いです。

メディカル マッキントッシュ

medical macintosh (c) 1998,1999,2000,2001,2002,2003,2004,2005
Written/Edited by Y.Yamamoto M.D.
Privacy and Security Policy

ご自由にリンクして下さい。

アップルおよびアップルのロゴは、アメリカ合衆国およびその他の国々におけるApple Computer,Inc.の登録商標です。

POWERBOOK ARMYおよびmedical macintoshは、独立したユーザグループで、アップルコンピュータ株式会社が権限を与えた団体、支援する団体、またはその他に承認する団体ではありません。