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29/Jul.

Font Manager Update

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昨日FontManagerUpdate1.0がAppleからリリースされました。例によってMacOS8.6(E)用であり、MacOS8.6(J)用では無いと明記されています(1

さて、内容としてはFont ManagerのBugFixであり、場合により発生するFONDリソースの破損を防ぎ、同封されたアプリケーションを利用すると破損したFONDリソースを修理できるというのです(1

もう一つの改善は、以前から指摘されていた日本語フォントの行間が正しく表示されない問題が解消されたことでしょう。

Fig.1はこれまでのMacOS8.6の状態です。MacOS8.6以前と比較すると、不自然に行間が詰まっています。それに対し、Fig.2FontManagerUpdate1.0を組み込んだ状態です。これまでの表示に戻っていることが判ります。

また、速度の向上も認められました。独自の漢字フォントによるベンチマークテストを施行したところ(2、(3,(5Text表示テストで7%の速度向上、TextEditテストで3%の向上を認めました。

現在のところ不都合としては、アンチエイリアスを設定した状態で、12ポイント以下の斜字体表示にアンチエイリアスがかからなくなったことでしょう。

fig.1 MacOS8.6のみ

fig.2 FontManagerUpdateを組み込んだ状態。

この喜ばしい改善の陰に隠れた形で、ATI Universal Installer 4.0.1の発表がありました(4。PowerBook G3 Seriesに関連する形で言えば、次のドライバー群のバージョンアップが実現したことになります。
  • ATI 3D Accelerator 4.6.5
  • ATI Offscreen Mem Manager 2.0.7
  • ATI Resource Manager 1.3
  • ATI Graphics Accelerator 3.9.8
  • ATI Video Accelerator 4.2.4

さて気になる速度向上ですが、あまり芳しい結果は得られませんでした。PowerBook G3 Seriesでの仕様用途を考え、2D機能のアクセラレーションに重点を置くベンチマークを施行しまた。

fig.3 OpenGL対応の旧ATIドライバーを100としたときのATI Universal Installer 4.0.1での結果(5

Fig.3は旧ATIドライバーを100としたときのATI Universal Installer 4.0.1の相対結果です(5 。Regionsなどのテストで約3%の向上がありますが、飛び抜けてTextEditの値が悪く8%の速度低下を認めています。この結果より私は今回のバージョンアップを見送ることにしました。

参考

  1. Apple:Software Updates,Font Manager Update 1.0
  2. Draw Text 'MacOS 8.6'、MacOS 8.6,QuickDraw Textの劇的改善及びベンチマークの盲点について,23/May 1999
  3. Draw Text 'MacOS 8.6'(2)、MacOS 8.1に比べて非常に低い文字描画能力について,3/Jun 1999
  4. ATI:ATI Universal Installer 4.0.1
  5. MacBench 3.0(c) 1993-1996,Ziff-Davis Publishing Company.

27/Jul.

ROAM1.5

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昨日未明、ROAMがver1.2b3からVer1.5へアップしました。1999年2月に初めては発表されたROAMについては、当初4.7%〜6%の速度向上が見られることから、有用なユーティリティであるとして注目してきました(1

しかし、MacOSも8.6へバージョンアップするに伴い、その有効性には疑問が生まれまれたのも事実です(2

しかし、ROMにアクセスするのに時間が掛かるのは事実です(3。PowerBook G3 Seriesが搭載するPCI Bridge/Memory ControllerのMPC106に、RAM領域の一部をプロテクトしROMの様に設定することで実現しているとのこと。ベンチマークテストの結果ではわずかに1%前後の速度向上ですが、全体的にむらなく改善していることから(4、再度使用することにしてみました。

ROMAccelerator1.5

参考

  1. ROAM、ROM in RAMアーキテクチャの利点、ROM Acceleratorについて 25/Feb 1999
  2. ROAM with MacOS 8.6、MacOS 8.6でのROAMの有効性 13/Jun 1999
  3. MOTOROLA:MPC106 PCI Bridge/Memory Controller Userユs Manual
  4. MacBench 3.0(c) 1993-1996,Ziff-Davis Publishing Company.

22/Jul.

P1

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昨日夜iBookが発表されました。その液晶が800×600dotしか無いことや、重量が3Kgであると、大きさがLombardよりも大きいことなど、PowerBook G3 Seriesとは明確にコンセプトの違った製品であることが確認されました。

このサイトでは特にiBookについては取り扱わない予定ですが、その技術の中に、将来のPowerBook Seriesを予感させる情報がある場合は比較対照として取り扱うことも考えています。

さて、今回発表されたiBookの外観(Fig.1)や、スペックなど細かい部分は他のSiteにお任せすることとして、その内部構造について比較検討してみることにします。

Fig.2はPowerBook G3 333/14(Bronze)のブロック図です。 MPC106(Memory/PCI Bridge)を中心に532Mbyte/secのバス幅を持つCPUドータカード周辺から132Mbyte/secのPCIインターフェースを介してマザーボードに各種インターフェースが満載されています。

Fig.3iBookのそれで、Uni-N IC(PCI/Memory/AGP Bridge)を中心にした構成となっています。色分けされた背景はデータ転送別に分類されています。

fig.1 iBookの外観

fig.2 PowerBook G3 333/14のブロック図(1

fig.3 iBookのブロック図(2,(3

主要なコントローラICに変更があり特に、グラフィックチップの接続方法に大きな変更がありました。この聞き慣れないUni-N ICはPCIおよびMemoryのインターフェースに加え、EthernetインターフェースとAGPインターフェース用のメモリマップ用タグRAM(Graphic Address Remapping Table,GART)を加えて集積されており、ATI Rage Mobility-Mは、低消費電力、4MbyteのGDRAM内蔵のグラフィックチップです(427/Jul 訂正いたします。ATI Rage Mobility-Lが搭載されています。これは4MbyteのGDRAM内蔵のグラフィックチップです。当初2×AGP接続であるとされていましたが、1×AGP接続であるようです(325/Jul Tak氏よりご指摘受け、訂正します。私の資料の解釈ミスでした。訂正してお詫び申し上げます。またTak氏には感謝いたします。噂されているLombardのスピードバンプモデルにこの技術がフィードバックされるには、全部入れ替えないと駄目でしょう。さてどうなることやら。しかし、今回はミスが多かったですね。どうもすみません。上記の図をアップしたのが資料発表の数十分後という非常に早い時期でしたので、内容が不正確でした。というのも資料発表前に予想図を作っておいて、資料発表直後に違いをリアルタイムに変更、アップするというこれまでとは全く違ったページづくりをしたためです。今後はこれまで通り普通の作り方をすることにいたします。不正確な情報を流してしまいまことに申し訳有りませんでした。

また小さな変更ですが、一つの時代の流れを感じるのはADBの完全撤廃です。LombardにもADBポートは付いていませんでしたが、内部的にはPMUがADBインターフェースを持ち、キーボードとトラックパッドはADB接続されていました。これに対しiBookはPMU99という新しいパワーマネージメントCPUが、独自のソフトウェアにより直接キーボードとトラックパッドのコントロールを行い、KeyLargo I/Oインターフェースを介してシステムにデータを伝えます。また、バッテリー交換時のバックアップ蓄電池が省略されてもいます。ちなみにAir Portインターフェース部はATAデバイス扱いであり、PCMCIAインターフェースチップは当然、搭載されていません。

参考

  1. Apple:PowerBookG3Series_1999.pdf
  2. Apple:iBookFAQ-a.pdf
  3. Apple:iBook.pdf
  4. RAGE Mobility-M1,RAGE Mobility-M1の正式発表 27/Feb 1999

18/Jul.

CAS Latency

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最近Lombardの話題ばかりを取り扱うため、Wallstreetが見捨てられたようにお感じになる方もいるかも知れません。

確かに性能向上したLombardは魅力的です。しかし、このサイトはPowerBook G3 Seriesを分け隔てなく扱います。従ってWallstreetに関してもこれまで以上に触れていきたいと思います。

LombardをWallstreetと比較検討することで、その長所をWallstreetにフィードバックすることも可能かも知れません。

前置きが長くなりました。今回の主題は前回に引き続きCAS Latencyです。

fig.1 現在使用中のWallstreet 333(改)のブロック図

まず、現在使用中のWallstreet 333(改)のブロック図に注目して下さい(1、(2Fig.1の右半分、すなわちCPU Daughter Cardの部分は、Cache clockが166MHz、その容量が1Mbyteで有ることを除けば、Lombard 333MHzに酷似しています。

そこで、G3 Cache Profiler(3を使用しCache clockを133MHzへ下げて、CacheMark 1.1.0(4を実行し、同様にLombardでも計測しました(5

Fig.2は総計256MByteを転送するのに要した時間です。一次キャッシュ容量以下を繰り返し転送する場合、すなわち32KByte以下では、非常に高速に転送が終了しています。

また、二次キャッシュ容量の違いで、1024Kbyteの繰り返し転送の時間に大きな差が有るのがわかります。

しかし、CPUクロック周波数、cacheクロック周波数が同じであるため、512Kbyte以下の転送速度はほぼ同じ速度であることが示されています。

fig.2 Wallstreet 333MHzとLombard 333MHzにおける256MByteを転送するのに要した時間。転送単位による違い。Amulet鈴木氏の協力でサンプリングしました(5
さて、LombardもWallstreetも同じ66MHzのメモリバスを採用しているので、当然同程度の性能を期待しました。しかし、予想と反し大きな差が存在したのです。実際にはWallstreetは4166ms要したのに対し、Lombardでは256MByte転送するに3416msしか掛かりませんでした。Lombardはメモリアクセスが22%高速という結果です。

ここからは仮定です。まずCAS Latencyの違いによって発生するであろうアクセススピードの違いです。

fig.3 SDRAMのCAS Latencyのセッティングでの読み出しまでのタイミングの略図(6。アドレスがセットされてから読み出しが開始されるまでタイムラグがCAS Latencyの違いで変化する。

BL=1、すなわち1バイトのみ読み出し(HM5212165Dなど128Mbit DRAMの場合(6、(7、DIMM単位で言えば4バイト)読み込むのにCAS Latency=2で5クロック、CAS Latency=3で6クロックと1クロックの差が生じます。full page読み出しの場合は、1Kbyteの読み出しで1028クロックに対し、1029クロックと差は僅差です。これは最悪20%の差が生じる可能性を示唆していますキャッシュヒットしない1バイトをランダムアクセスした場合であり、通常のプログラムでは起こりにくいと思います。

そこで100MHz時にCL=2が可能なDIMMのみをWallstreetに搭載し同様の測定を行いました。しかし、メモリアクセス速度に変化はありませんでした。ほぼ同じ部品を使い、同じ周波数で駆動されるLombardとWallstreetで20%もの速度差が存在することを説明するために、起動時のCAS Latencyの設定に違いが存在し、Wallstreetではそれが固定になっているのではないかと推論しますこの設定をオーバーライドするプログラムは出来ないでしょうか。現在流通しているDIMMは殆ど、66MHz駆動時にCL=2が可能です(6、(7、(8

参考

  1. Apple:PowerBookG3Series_1999.pdf
  2. Apple:PowerBookG3Series.pdf
  3. G3 Cache Profiler,Copyright(C) 1998-99 by PowerLogix R&D,Inc.
  4. CacheMark 1.1.0 取説,(C)1998 たなかQ(兄貴工房)31/July 1998
  5. Amulet,鈴木氏の協力による
  6. HITACHI:HM5212165D シリ−ズ,HM5212805D シリ−ズ
  7. SAMSUNG:KM48S16030
  8. 384,14/Jul 1999
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