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about Macintosh

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10/Jun.

68K emulator

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ROM in RAMテクノロジーを独自に行うROAMがMacOS 8.5.1ではある程度有効であることは前に触れました(1。同様のことがMacOS 8.6でも言えるのかどうかを考える前に、Wallstreetの4MByteのROMの中に内蔵される68K emulatorについて少し調べてみたいと思います。

まず結果をご覧下さい。測定方法はsystem info 4.0(2を利用しました。(fig.1)

fig.1 System info 4.0によるベンチマークテスト、特に68Kエミュレータの性能を示す。バーが長いほど性能が高い。

ここで、603と記号で示しているものは、speed603.libを組み込んだか否かです。今回の調査のため特別に用意したこのライブラリは、PowerPC 601特有コードのエミュレータをPowerPC 603用に最適化したライブラリです。PowerPC 750(G3)は603アーキテクチャに近く、このライブラリを組み込むことで、G3に最適化されていないプログラムは動作の向上を認めるはずです。

その結果、標準のROMに内蔵される68K emulatorはこのライブラリの存在の有無で処理速度に変化が見られません。これは標準68K emulatorがG3に最適化されていることを示唆します。それに比べSpeed Doubler 8のemulatorは速度差が存在するため、G3に対しての最適化が相対的に低いことが予想されます。

しかし、それ以上にMacOS 8.6においてもまだ、Speed Doubler 8のSpeed emulatorが有効であることには変わりないという結論を得ました。

参考

  1. Speed up:Speed Doubler及びROAMの組み合わせと速度向上について,25/Mar 1999
  2. The Norton Utilities 4.0,1994-1998 Symantec Corp.All rights reserved.

4/Jun.

New nanokernel & temperature

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第3期die-junction温度募集に対しご協力ありがとうございます。既に60件の応募がありました。6月4日現在、回答者の78.3%がMacOS 8.6にバージョンアップしているとのことです。

さてまだ有効な回答数に満たないため、統計学的検討は出来ませんが、あくまでも参考と言うことで、一部結果を公表いたします。

サンプルはPowerBook G3 266/14の結果です。新nanokernelの効果から(1、die-junction温度は乱高下する傾向があります。

基本的にフル稼働した時の温度は変わらないと考えられます。今回の募集が「最高値」ではなく、「使用中の温度」であるのは、最高負荷時の温度に有意差が出にくいと考えたためです。

このような漠然とした実験モデルで、結論を得るにはある程度のサンプル数と、より厳密な統計手法が必要となるでしょう。事実、現在集まっている数字のみのMann-WhitneyのU検定の結果はp=0.3834であり有意な差は認めれませんでした。(fig.1)

すごいことと思うのですが、応募される殆どの方が8.6へバージョンアップしてしまっているため、8.6以前のデータが不足しております。条件を変え、複数回答も可能です。どうぞどしどし応募して下さい。

また、CPUのバージョンナンバーがCache Profiler 1.0(2で判るようになりました。このユーティリティは、キャッシュスピードの設定、温度測定なども可能なコントロールパネルです。(fig.2)合わせてお知らせいただけると幸いです。

fig.1 PowerBook G3 266/14(wallstreet)における通常使用時のdie-junction温度。MacOS 8.6と8.5.1との比較。

fig.2 Cache Profiler 1.3コントロールパネル(1。die-junction温度、Processor version number、バックサイドキャッシュ周波数などを表示できるだけではなく、キャッシュスピードをコントロール出来ます。

参考

  1. Nanokernel,MacOS 8.6の節電機能について 15/May 1999
  2. G3 Cache Profiler,Copyright(C) 1998-99 by PowerLogix R&D,Inc.

3/Jun.

Draw Text 'MacOS 8.6'(2)

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MacOS 8.6においての文字描画が向上していると前回取り上げました(1。今回はもう少し判りやすく、概念図を用意してみました。

さてフォントデータはハードディスクに格納されていますが、その格納方法はベクトルデータとビットマップデータがあります。

一つの文字を表示する場合、下の図のような経路をたどって描画されます。 (fig.1)

fig.1 ハードディスク内部に収納されたフォントデータから画面表示用ビットマップデータが作成される概念図。細かい参考文献がないためあくまでも想像図です。

あくまでも概念図であるため、細かい部分、経路は正しいとは言えませんが、文字を表示するには相当の行程が必要なことは判っていただけると思います。MacOS 8.6での改良部分はシステムヒープ内部に用意されたfont table fragment cacheの容量が拡張されたと言うことです。

MacOS 8.5xではこの部分が欧文フォントに最適化されていたため(2、日本語フォントを表示するとすぐに使い切ってしまい、ハードディスクアクセスが起こるため遅くなるとご理解下さい。

さて、今日はさらにMacOS 8.1を再インストールして漢字表示ベンチマーク(1,(3をしてみました。(fig.2)

fig.2 MacBench 3.0(3を変更し、漢字表示ベンチマークを実行したところ。MacOS 8.1にはアンチエイリアスを設定できないので他のデータも全てアンチエイリアス文字をキャンセルして測定し直しています。MacOS 8.1ではフォントキャッシュを8MByte、ディスクキャッシュを7.6Mbyte割り当てていますので、殆ど物理的ディスクアクセスは起きません。それに比べ、8.5.1ではディスクキャッシュを8Mbyte割り当てているにもかかわらず、文字種類の混在する`Text`テストではディスクアクセスが頻発していました。

条件は全て、アンチエイリアスOFFでの結果です。MacOS8.5.1は場合により、8.1の1割程度の描画能力しか出ない場合もあることが判りました。MacOS 8.5.1とMacOS 8.6を比較するとアンチエイリアスを切った状態前回のベンチマークテストよりもシステムへの負荷が小さくなりますでも約2倍の改善があることになります。

参考

  1. Draw Text 'MacOS 8.6'、MacOS 8.6,QuickDraw Textの劇的改善及びベンチマークの盲点について,23/May 1999
  2. Technote 1163 :Mac OS 8.6,John Montbriand
  3. MacBench 3.0(c) 1993-1996,Ziff-Davis Publishing Company.
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メディカル マッキントッシュ

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Written/Edited by Y.Yamamoto M.D.
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