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4/May 2004 FileMaker Pro 7
ファイルメーカーPro 6がFileMaker Pro 7になりました。ファイル構造がかわったため、Ver4からVer5の時のようにファイルの互換性がありません。Server、クライアント全部の更新がひつようになるため、二の足を踏むユーザーが多いのではないでしょうか。私もその一人です。とはいえ、気になるFileMaker Pro 7について感想をメモしておくことにします。

基本性能が向上しています。1個のファイルの容量が2ギガから8テラになりました。それにしても8テラバイトのストレージを持っている人は少ないですよね。

文字フィールドの最大容量が64キロバイトから2ギガバイトへ。文字フィールドに結果等を格納するときに困っていましたから、これはありがたい拡張です。

リレーション認識文字数が50文字から100文字へ増えました。この制約を利用していた「枝葉的テクニック」は変更が必要ですね。

リレーションが完全一致だけから、>、<、<>、×とバラエティが増えました。計算式を駆使してリレーションを張る手間が省けます。

リレーションがANDで、絞り込み可能。これもリレーション用に無尽蔵に増えていく計算式が減って全体が見渡しやすくなります。たとえば患者番号が一致してかつ、炎症反応が正常範囲を超えた結果のみリレーションなどが工夫せずに実現可能です。

一つのファイルにテーブルが複数持てるようになりました。複数のファイルに分散していたものを、一つのファイルに格納することが可能です。OSへの負担は減りますね。

データーベースと、表示が分離しました。ウィンドウコマンドで同じファイルの内容を複数のウインドウで表示が可能になりました。これまでは、表示用のダミーデータベースを別に持たせて、リレーションを沢山はりつけていましたから、楽になった訳です。

ウインドウ表示位置、大きさの指定が可能になりました。ウインドウの整列をコントロールできる様になったわけです。覚え込ませたウインドウ位置を呼び出すような技は必要なくなりました。

文字の色、大きさの指定が可能になりました。これで、文字情報を格納したダミーフィールドへペーストしたり、コピーすることで行っていたトリッキーな技が必要なくなりました。

フィルター関数(文字列のなかの、特定のキャラクタのみ抜き出す、たとえばハイフン付きIDをハイフンなしへなど)の新設

式評価関数(計算式を入れると、計算結果が出る)

ボタンに引数を設定可能、スクリプト内部で引数が使えるようになりました。これでボタンの数だけ、同じようなスクリプトをたくさん作る必要がなくなります。

デベロッパーを購入した場合は、関数を作成可能になりました。スクリプトエディタは相変わらず、マウスコントロール主体なので、長いスクリプトはつらいのですが、普通のエディタで作成できる関数作成機能は重宝するでしょう。変数を関数内部で複数個宣言し、ステータス関数とくみあせて、独自の関数を作ることができます。

if文のネストが50から100へ拡張

Else ifが使用可能へ

デベロッパー版に、ランタイム作成機能が統合

多段階のリレーション先を表示可能になりました。ポータルの中に、二重のポータル表示ができるように。これまでは、計算式などでポータル表示される側に、2重のポータル先の内容を引用しておく等の工夫が必要でしたが、このことで、奥のポータル内容の編集が可能になりました。

計算精度が16行から200行へ拡張。精度向上が見込めます。


ポータルの表示範囲を指定可能に。ポータルの最初から5個目、6個目から10個目の二つを用意し、並べると二列表示が可能です。これまでは折り返し部分を計算し、いろいろとマッピングしなければできなかった二列表示が簡単に、なんの工夫もなく可能です。応用範囲は広いでしょう

ざっとみただけで、この程度の違いがあります。基本性能が向上しているので、これまで思いもがけず、動かなかったり、工夫しなければならない部分が改善されています。

ほかにも、標準パスワード管理に、ユーザー名とパスワードの2つになったことや、ネットワークを流れる信号が暗号化されるなど、セキュリティ面での改善が行われています。

スクリプトステップの中でソートや検索条件などを表示、編集が可能になりました。

QuickTimeの能力ですが、マルチページのPDFファイルの閲覧が簡単だとか、ファイルそのものをオブジェクトフィールドに格納できる等、応用範囲が広がりました。

ネガティブな部分は、速度的にはそれほどかわらない印象です。まだサーバーが出ていないので、サーバー&クライアントが構築できません。相変わらず、スクリプトの編集は地道なGUIでしか作れず、ごっそりコピー&ペーストとかできません。こうしたところは将来改善されるとうれしいのですが。

私の結論としては、サーバーがリリースされるまで様子見です。規模的には巨大データーベースも構築可能になったわけですので、興味は尽きません。

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Written/Edited by Y.Yamamoto M.D.

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