macintosh
Vol.77
3/Apr 2001

Uni-North 1.5 and Pangea iC

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146_iMac Special Edition flower Power and Pangea IC
146_ iMac Special Edition flower Power and Pangea IC

さきに発表されたiMac Special Edition 600MHzにはPowerPC 750CXeと新しいチップセットであるPangea ICが使用された。

750CXeおよびPangea ICは初お目見えになるが、特にPangea ICについては今後のポータブル機のアーキテクチャを占う上で重要な立場をしめる。

写真右側、基板中央のLSIがPangea Memory controller and I/O device controllerである。

260_ PowerMac G4 Mirrored drive doors Mother borad (the front side)
147_iMac 600 MHz Block Diagram

日本向けiMacは米国内と違い、600MHzモデルのみがPangea ICを搭載している。これまでのロジックボードと決定的に違うのはUni-North ICとKeyLargo ICをあわせたPangea ICが搭載されていることであるが、それ以上にPCIバスが外部に出ていないことが気になる。

148_PowerMac G4 Block Diagram
148_PowerMac G4 Block Diagram

PowerBook G4のアーキテクチャ。Uni-North 1.5 ICとKeyLargo ICの組み合わせという正常進化を遂げている。PCIのWrite combineの実装や、4×AGPの採用など注目すべき点は多い。


Power Mac G4はL2キャッシュをCPU dieに集積し、L3キャッシュまでコントロール可能なPowerPC 7450を採用し、DVDを焼くことが可能なSUPER Driveを搭載するなど、派手な変化がありました。PowerPC 7450はMotorolaと同時発表という鳴り物入りのリリースです。どうしてもその部分に目がいってしまいますが、ロジックボードという地味な部分にも着実な「進化」があります。

Power Mac G4のロジックボードには、CPUにMPX Busで接続されたUni-North 1.5 Bridge and Memory controllerが使用されました。MPX Busの速度が100MHzから133MHzへ向上しています。MPXバスはメモリを含む、すべてのI/Oシステムへの窓口であり、CPUにとってこの部分の性能はとても重要です。特にCPUコア周波数とFSBの間に大きな差のある現状では、キャッシュミスを起こしたときや、外部I/Oへのアクセスは、CPUにとって永遠とも思える待ち時間を発生させています。

対岸の最新Widnowsシステムは

すでにFSBを400MHzまで上昇される技術を投入し、Macintoshとのあいだに決定的なスペックの差を見せつけています。PowerMacもいつまでも100MHzという今となっては遅いFSBに甘んじることなく、ゆっくりと一歩を踏み出したことは評価すべきでしょう。もちろん、むやみにクロックをあげても、それを有効に利用する準備がなければ、ピーク性能は向上しても、連続動作した場合の効率はあがりません。

これはG4 CPU内部で行われたメモリサブシステムとバスインターフェースの見直しや、PCIバスのWrite Combineのサポート、AGP 4×採用、そしてノースブリッジに集積したギガビットEthernet のLink LayerやFireWire Link Layerなどの高速度I/Oの安定化など、多岐にわたる修正、改良があって、初めて生きてくるのだと思います。

また、Uni-N 1.5 ICで初めてチップから直接64ビット33MHzのPCI Busが出力されるようになりました。非AGPシステムでは、グラフィックサブシステム用に、幅が狭く駆動周波数が高

い専用PCIバスを用意していた時期もありましたが、これがAGPに移行した現在、PCI-PCIブリッジを省略することができたのでしょう。

iMacのロジックボードには、別のベクトルの変化、一種の「挑戦」が見えます。CPUには600MHzのPowerPC 750CXeが初めて採用されました。CPU DieにCPUクロックと同じ速度で駆動させることのできる256Kバイトのレベル2キャッシュを集積した750CXは、これまでもiBookで搭載されていましたが、そのEnhanced版のCXeがiMacで初めて使用されています。

G3のメモリサブシステムはPowerPC 603をベースに設計されているため、ピーク性能は互角ですが、連続した処理に関しては、G4の1世代前の能力しか持っていません。メモリサブシステムも内部経路を広げるなど工夫はされているものの、CXeも同様の問題をかかえています。その代わりにG3のパワーの源ともいえるバックサイドキャッシュの性能を高め、キャッシュペナルティを7から4へ減じることで、効果的に


全体性能を向上させています。残念ながらコストの面で、L2キャッシュ容量に不満が残りますが、順調に駆動周波数を伸ばすIBMの製造技術には一日の長があるようです。

新しいCPUの搭載にとどまらず、iMacのマザーボードには「挑戦」が感じられます。メモリそしてEthernet、FireWire、AGPといったアップルの戦略上、大切なインターフェースを一手に引き受けるUni-N ICと、過去との節点でもあるKeyLargo Device controllerを統合し、一つのチップに集約したのが、Pangea Memory controller and I/O device controllerです。新旧のインターフェースの統合で、整頓されたインターフェース群は、今後のAppleの戦略を伺ううえで重要なヒントになりますが、Uni-N ICとKeyLargo ICを繋いでいたPCIバスの内蔵化は、なにを意味するのでしょうか。

単純にコストの問題で、統合したと片づけてしまえば良いのかもしれません。しかし、これをPCI拡張バスの否定と考えたらどうでしょう。

アーキテクチャーの改変を否定することは、ハードウェアの単一化を意味します。起動するたびに最新で、同じ実行環境を実現するネットブート機能と、リモートホストに保存された個人環境の呼び出しは、場所、機材を問わず、個人の作業環境を即座に再現することができます。足りないCPUパワーは、ネットワークで接続する他の仲間の手を借りればいいのです。すべての機能を取り込み、手元に置くのではなく、必要な特殊技能はネットワークに接続した専用機に任せ、共有するという考えは、家庭でも受け入れられるに違いありません。内側への拡張の否定は、ネットワーク側への拡張の原動力になるのではないでしょうか。

おそらくCardBusインターフェースの不要なiBookにはいち早くPangeaは使われていくに違いありません。

また、将来のPowerBookは、より高性能なグラフィックアクセラレータを装備し、AGP 4×が必要になるでしょう。消費電力の壁さえクリアすれば、

Uni-North 1.5のPowerBook搭載は夢ではないはずです。時に、PowerMac G4やiMacへ目を向けることも、PowerBookユーザーとしても必要なことのようです。

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