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[Top][Macintosh][Blue Chip G3][BlueChip G3 466と500の比較]

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3/Jan

BlueChips G3 500 vs. 466

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111_IBM PPC750L-FBOM500

111_IBM PPC750L-FBOM500

BlueChip G3 466にはIBM PPC750L-EBOG450が使用されていた。EBOGはチップリビジョンE、すなわちdd 2.2が使用されていたわけだが、500MHzバージョンにはそれよりも新しいチップリビジョンF、dd 3.1が使われている。

dd 3.xの利点としてベースクロックに対して、コアクロックを10倍設定できることと、I/O電圧を1.8Vないし2.5Vで運用できる。しかし、BlueChipの場合、60xバスで接続されるMemory/PCI Controllerが旧型のMPC106ARXであるため、旧来の3.3Vが使用されるためチップリビジョンがdd 3.1の利点はほとんどない。

アプリケーションレベルの資料は残念ながら入手出来なかったが、古い資料から類推すると0-65度であると思われる。

112_PowerLogix Blue Chip G3 500 & 466 Bench Marks

MacBench 3.0改でのProcessor及びFloating Pointのベンチマークテスト結果。両方ともほぼクロック数に見合った上昇率となった。これはオリジナルの333改を含めL2 cache Rateが2:1であるためと考えられる

実際のところ466MHzと500MHzの差を体感することは難しい。

 

112_PowerLogix Blue Chip G3 500 & 466 Bench Marks

113_PowerMac G4/AGP/RAGE 128 vs. BlueChip G3 PCI/RAGE LT Pro/w MacOS 9 & 8.6

113_PowerMac G4/AGP/RAGE 128 vs. BlueChip G3 PCI/RAGE LT Pro/w MacOS 9 & 8.6

AGP接続のATI RAGE 128を搭載するPowerMac G4とBlueChip G3に換装したWallstreet (ATI RAGE LT Pro)を、MacBench 3.0改で比較した。文字ベンチマークは、文字種類の少ない欧文ではなく、日本語環境を前提とした漢字ベンチマークである。

また、BlueChip G3 500についてはMacOS 9.0.4と8.6についてそれぞれ比較している。


BlueChip G3 466は約40日間使用し、インストール作業を含め、動作に不安は有りませんでした。予想されていたことではありますが、キーボードの温度上昇が減少し、バッテリーの持ちも改善しました

一昨年、PowerBook G3 300/333改にApple DVD Video Kitを装着し、東京名古屋か間、98分間を視聴したところ、名古屋駅に到着する寸前にバッテリーアラートが出ました。去年はBlueChip G3 466で名古屋から東京まで、新幹線のぞみ車中はDVDを再生し、東京に到着してから中央線快速で約30分間、Word 2001を立ち上げての作業が可能だったのです。

BlueChip G3がWallstreetの延命の強力な処方箋であることは確かでしょう。INTERWAREに引き続きNewerまでもが退場してしまった現在、選択枝は非常にせまくなりました。そこで、PowerBook Upgradeの一つの節目として、BlueChip G3 466とBlueChip G3 500の比較を行ってみたいと思います。

BlueChip G3 500には111_IBM PPC750L-FBOM500が、BlueChip G3 466にはIBM PPC750L-EBOG450が使われていました。CPUの細かい型番に関して

言えば、部品入手の都合がその大部分を占めるわけですが、部品選択を見るとメーカーのポリシーは見えてくるでしょう。

BlueChip G3 466のPPC750L-EBOG450は、リビジョンEと比較的古いチップが使用されていました。dd 2.2とF以降のdd 3.xの違いは、PLL設定が最大8倍か10倍であるかと、I/O部分の駆動電圧が3.3Vのみと、1.8Vもしくは2.5Vも設定できるかということです。Wallstreetのアップグレードという観点からは、10倍設定は不要であり、Memory/PCI controllerのMPC106ARX66が3.3V I/Oであるため、低電圧I/Oは利用できず、チップリビジョンによるデメリットは大きくありません。450MHzをやや上回る運用周波数である466MHzで使用しても、試用期間中にそれに関連するフリーズの増加は見られませんでした。

112_PowerLogix Blue Chip G3 500 & 466 Bench Marksでお示ししたとおり、500MHzと466MHzの違いはクロック周波数相当であり、大きな差とはいえません。さらに113_PowerMac G4/AGP/RAGE 128 vs. BlueChip G3 PCI/RAGE LT Pro/w MacOS 9 & 8.6で画面関連のベンチマークを計測しました。赤と緑の線を

追うと、ほぼ重なっており、一部Draw Pictureに見るようなCPUパワーに影響されるタスクに差がみられるものの、文字描画を含めが、殆ど差を見いだすことは出来ませんでした。逆にMacOS 9での速度低下傾向のほうが目立つぐらいです。

のように体感速度に差がほとんどない2者に、約30%の値段差が設定されていますが、BlueChip G3 500に使われている111_IBM PPC750L-FBOM500はリビジョンF,dd 3.1で最新のG,dd 3.2よりは一世代古いものの、G3としては最高性能の500MHzのチップが採用され、アプリケーションレベルは「M」です。

入手できる資料から、この「M」がどの程度の耐性があるものかは判りませんでしたが、466MHz よりもDie-Junction温度は低いか同じ程度であり、性能以外での満足度はたしかにあります。コストパフォーマンスからいえばベストチョイスはBlueChip G3 466となりますが、「最強のWallstreet」ならBlueChip G3 500でしょうか。


[Top][Macintosh][Blue Chip G3][BlueChip G3 500のクロックアップ、熱的安定性について]

6/Jan

clock up 'BlueChips G3 500'

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114_PLL Configuration

BlueChip G3のPLL Configuration抵抗の拡大図。466MHzの製品と500MHzの製品の違いは図のようである。

従って8倍設定はR120、R119、R122、R121に抵抗が装着されている状態になるはずである。実際に試したが、残念ながら533MHzでは起動音のみで、ハードディスク回転までは至らなかった。個体差とも考えられるがBlueChipで500MHzを越えるクロックアップは難しいようだ。

114_PLL Configuration


BlueChip G3 500のクロックアップに挑戦してみましたが残念ながら起動しませんでした。

BlueChip G3 466とBlueChip G3 500に実装されている部品を仔細に比較しますと、違うのはチップ抵抗の位置と、CPU電源用コンデンサの最大耐電圧容量だけでした。

114_PLL ConfigurationにはPLL設定用チップ抵抗の装着状態を示します。BlueChip G3 500にはリビジョンF、dd 3.1 のPowerPCが使用されているため、最大10倍の設定も出来ますが、ベースクロックが66MHzのBlueChip G3では、10倍設定は無理であるため、次に低い設定である8倍の533MHzが目標となります。

設定方法はR124をR120へ、R123をR119へ、そしてR117をR121へ移動させます。533MHzと言えば、10%にも満たないクロックアップであるので、可能であると考えていましたが、結果としては起動音のみで、OSを読み込むところまで起動シーケンスが進みませんでした。

因としていくつか考えられますが、一番大きな要因はL2 cacheではないかと

予想しました。BlueChip G3 466、500にはいずれもアクセスタイム4.4nsのcacheが使用されています。これは最大225MHz駆動を保証したチップなのですが、BlueChip G3 466では233MHzで、500では250MHzで動いています。

533MHz化するにはこれを266MHzで駆動する必要があり、225MHzのチップをそこまでオーバークロックする事が出来なかったのではないかと想像しています。

安定性の面からは466MHz、500MHzに差は認められません。LinuxPPC上で長時間のコンパイルなど連続稼働を行うと、熱暴走するという事例が、Uchiyama氏から指摘されましたが、同氏がその解決策として LinuxPPC上でPowerPC G3が持つ省電力機能を動作させるPatchがあることを紹介してくれした。

mailing list: linuxppc-jpの過去ログ

より新しいカーネルにパッチを当てる場合は手動で行わなければならないことと、linux/include/linux/sysctl.h で KERN_PPC_ICTC 用に割り当てられてい

る定数 50 が既に使われているので, 他の数値にずらす必要があることの2点に留意するようアドバイスを受けました。LinuxPPC上でのバッテリー持続時間も改善すると思われます。

このことはNanokernelが改良される前の*1、MacOS 8.6よりも古いMac OSでの連続稼働は熱暴走の危険性があるということを示唆します。BlueChip G3の説明書には対応OSの明記はありませんが、MacOS 8.6以降の使用が望ましいと考えました。

iMovieの取り込み画面の画質を「画質優先」にすると動きがぎこちなかったのですが、BlueChip G3 500ではスムーズに動いています。体感速度に変化は少ないと書きましたが、「おやっ」と感じる場面もあります。PowerBook G4の発売も目前に迫っていることは確かですが、手に馴染んだ道具に磨きをかけるのは贅沢なことでしょうか。

謝辞
LinuxPPCでの問題提議および解決策の紹介して下さったUchiyama様、linuxppc-jpの村田様に御礼申し上げます。


#1 MacOS 8.6の節電機能について
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Medical macintosh (c) 1998,1999,2000,2001,2002

Written/Edited by Y.Yamamoto M.D.

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